精製について
目的のご実験に合わせて合成オリゴのグレードをお選びいただくことをお奨めしております。各精製方法の内容は、アプリケーション/精製法の対応表と合わせてご参照ください。
【 Salt-free 】
精製前段階のオリゴDNAには、合成工程で発生する副産物(遊離した保護基や不完全長オリゴDNA)が含まれています。このためシーケンシングを行う実験には、お奨めしませんが、DNA断片の増幅等の用途であれば、この精製グレードで十分です。しかし、オリゴDNAの鎖長が長くなればなるほど、副産物の割合が増加し、実験に影響を及ぼすことが考えられますので、30mer程度以上のオリゴDNAについては、OPC精製以上の精製方法をお奨め致します。
【 OPC(カートリッジ)精製 】
OPC精製はSalt-free品と異なり、遊離した保護基や不完全長オリゴDNAを除去できる方法です。シーケンシング用プライマーや、サブクローニング目的のPCRにお使いください。但し、OPC精製の原理により、長鎖オリゴDNAの精製においては、完全長のものと不完全長のオリゴDNAの分離能が落ちます。このため50mer程度以上のオリゴDNAについては、HPLC精製以上の精製方法をお奨め致します。
【 HPLC精製 】
逆相HPLC(逆相高速クロマトグラフィー)の濃度勾配(トリエチルアミン及びアセトニトリル)により、溶出状況を見ながら目的のオリゴDNAのみを分取する方法です。塩基配列の内容(GCを多く含む、混合塩基を含む等)により、ごく稀に精製が困難な場合もございますが、おおむね高純度のオリゴDNAの回収が可能です。蛍光標識プローブの使用、変異導入の実験等に必須の精製グレードです。
【 PAGE精製 】
変性ポリアクリルアミドゲルにより精製後、バンドを切り出し、脱塩作業を行います。PAGE精製前のオリゴDNAは、一度HPLC精製を行っていますので、HPLC精製以上の純度が得られます。塩基配列の内容(2次構造をとる)により、ごく稀に目的のオリゴDNAのみを回収することが困難な場合もあります。
アプリケーションと精製法
*表の内容は目安としてご参照ください。
アプリケーション/精製法
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Salt-free
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OPC精製
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HPLC精製
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PAGE精製
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DNA断片の増幅
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〇
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〇
|
〇
|
〇
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サブクローニング目的のPCR
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×
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〇
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〇
|
〇
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degenerate PCR
|
×
|
〇
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△
|
×
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RT-PCR
|
△
|
〇
|
〇
|
〇
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定量リアルタイムPCR
|
△
|
〇
|
〇
|
〇
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シーケンシング
|
×
|
〇
|
〇
|
〇
|
変異導入
|
×
|
×
|
〇
|
〇
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in situ hybridization
|
×
|
〇
|
〇
|
〇
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ゲルシフトアッセイ
|
×
|
×
|
〇
|
〇
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アンチセンス実験
|
×
|
×
|
〇
|
×
|
人工遺伝子作製
|
×
|
×
|
△
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〇
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5' RACE法(アミノ化+リン酸化)
|
×
|
×
|
〇
|
〇
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shRNAベクター構築用オリゴDNA
|
×
|
×
|
〇
|
〇
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結晶学的実験
|
×
|
×
|
〇
|
〇
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